一番欲しいもの
だから…高校では、
少しメイクをしてみたり、
ちょっとだけ頑張ってみたけど…
友達なんて…やっぱりできないの…かな。
「優璃ー?支度できたらもう行くわよ??早く行かないと遅刻しちゃう!」
一階からお母さんの声が聞こえてきて、
私の機嫌はますます悪くなった。
もとはと言えば、お母さんが高校行けっていうから入学しただけで、
私高校行く気なんか無かったし!!
「聞こえてんの!?優璃ってば!!」
「あーもう!!聞こえてるよ!!」
そうどなりつけて乱暴に階段を降りると、
わざと足音を大きくして玄関まで行って
傘を持って外にでた。