優しい幼なじみの君…【完】
甘い生クリーム
「いっただきまーす!」
「いただきます」
私達は、クレープにパクッとかぶりつく。
「……美味しい!凄い美味しいね!」
「うん。来たかいがあったね。…あ、優知。クリーム付いてる……」
「え?どこどこ?」
「動かないで…。…ほら、ここだよ……」
涼ちゃんは、長くて細い人差し指で、口元に付いたクリームを取ってくれた。そして、そのクリームを躊躇いもなく、涼ちゃんは食べた。
そんな涼ちゃんに、私は何故か心臓が高鳴った。
「やっぱり、クリームは美味しいね」
「う、うん……」
「優知?…美味しくなかった?」
「ううん!凄い美味しいよ!」
私は、さっきの心臓の高鳴りを紛らす為に、クレープに沢山かぶりついて食べた。そんな私を見て、涼ちゃんが微笑んでいた。