優しい幼なじみの君…【完】
「…………え?」
「都合がいいとか、軽い女って思われても……。…涼ちゃんに、ドキドキしていたのは…嘘じゃない…から……」
我慢出来なくなった私の目からは涙が、ポロポロッと零れ落ちていった。
「……涼ちゃんが、私の事を好きって言ってくれて。私は、凄い嬉しい……」
「優知…」
「……これが好きって気持ちかハッキリ…自覚出来ないけど…。自覚出来るまで待っ……、……んっ……?!」
私が、泣いていると、涼ちゃんは、優しく涙を拭うと。
私の口に、優しくキスをした。壊れモノを扱うような、優しいキス。
「…ごめん……。待てない……」
「ふぇ………、涼ちゃ…」
私が、涼ちゃんに抱きつこうとした瞬間。教室のドアが、ガラッと開く。
「……おい、もう帰れよー。鍵閉めんぞー」
学校一空気読めないと噂の体育の先生が、私と涼ちゃんを交互に見る。
「「す、すいません!!」」
私と涼ちゃんは、慌てて教室から出て、玄関に向かった。