優しい幼なじみの君…【完】
何分間か、泣いて落ち着いた私は、涼ちゃんに強く抱きつく。
「……ご…めん…ね……」
「ん?……なんで、謝るの?優知は、一つも悪くないよ…?」
「……りょ、涼ちゃんー……!!」
私は、涙でぐちゃぐちゃな顔をあげて、涼ちゃんに微笑んだ。
「無理して笑わなくて良いんだよ?…泣きたいなら、泣けば良いんだ…。俺が、一緒にいてあげるからさ」
私の目から流れている涙を、親指で拭いながら涼ちゃんが優しく微笑む。
「………ううん……、大丈夫……」
「そっか…。でも、無理しちゃダメだよ?…俺の前だけでは、強がらないでね」
「うん!…ありがとう!……涼ちゃんのお陰で、すっきりした!」
私は、涼ちゃんから一旦離れて、笑顔で答える。
「なら良かった」
涼ちゃんは、私の頭を撫でる。
「えへへ……」
私は、涼ちゃんの温かくて大きな手が好き。凄い安心出来て、気持ちが落ち着くから…。