優しい幼なじみの君…【完】
「………………」
「……涼ちゃん」
私が、涼ちゃんの服の端をチョコンッと掴む。
「なに?」
「私、涼ちゃんが幼なじみで良かった…」
「………そっか」
涼ちゃんは、苦笑いを零す。
「え?!涼ちゃん、私が幼なじみで嫌だった?!」
「いや、違うんだけど…。…でも、……まぁ…。……なんでもないよ。…俺も優知が幼なじみで良かったよ」
「よ、良かった…。私、涼ちゃんに嫌われたのかと思った……」
「そんな訳ないじゃん…。…あ、優知。もう、遅いから家まで送るよ」
「あ、うん!ありがとう!涼ちゃん」
「じゃあ、行こっか」
涼ちゃんが、ニコッと微笑む。私も、涼ちゃんに微笑み返す。その後、涼ちゃんが私の家まで送ってくれた。