俺達付き合っています
噂とやらは三秒ほどで伝わるのだろうか。


クラスメイトはこちらを見てヒソヒソと話している。

私の机は相変わらず落書きだらけ。ここまで来るとアートだ。


毎日見てもやはり傷つくものは傷つく。

一瞬顔を歪めた私を見て一瞬で察したらしい。

丈留くんは変なところで感がいいようだ。


「…おまえイジメられてるんだな」

直球すぎる。しかも疑問系じゃないんだ。現在進行形なんだ。


「……その通りです」

私が頷くと、丈留くんは無言で私の手を引いて教室に入った。
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