俺達付き合っています
階段を登り、錆び付いた扉を開ければ町全体が見渡すことができる屋上。


「えーと、あの馬鹿は…」


「丈留ぅぅううぅう!!!」


少し離れた場所から丈留くんを呼ぶ声がした。

ほうほう。確かに馬鹿っぽい行動だ。


その声の主は走ってこっちに向かってくる。


「うるせぇやつ…」

私はその言葉に小さく頷いた。


「おせーよ丈留!」


丈留くんのお友達は、爽やかな笑みをこぼしている。

普通にかっこいい人だ。

類は友を呼ぶって言うのはこういうことか。
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