愛し*愛しの旦那サマ。
ジョージ再びの日
それは、一月下旬。
ある休日の出来事だった。
私の携帯カメラは、車のギアを握る臣くんの手にムービーモードで向けられ、駐車時のバックとドライブの切り替えの瞬間をとらえていた。
「人の手ばっかり撮ってんじゃねーよ」
「はっ!ついつい臣くんの手に集中しすぎて……臣くん!次は顔を中心に撮影するから、もう一回バックで駐車を……」
「誰がそんな面倒なことするかよ」
ちぇー。
駐車する臣くんムービー、手しかとれなかった。
今日は地下駐車場verなのにさ。
「さっさと降りろ。置いてくぞ」
「ハイ……置き去りは勘弁してください」
素早く車を降りて、臣くんの隣へと移動する私。
「腕、くんでもいい?」
「やだ、って言ったら?」
「意地でも臣くんの腕にひっつきマス(タコの吸盤のごとく)」
「だろうな」
そう言うと、
「ほら、さっさと腕よこせ」
と、私の腕を迎え入れる体制をとってくれる臣くん。
遠慮なく腕を絡ませて、ぴっとりと臣くんにくっつく私。
そんな私達は、食材の買い物でスーパーが隣接したショッピングモールに来ております。