愛し*愛しの旦那サマ。


「ヤキモチ……ねぇ」


そう言いながら横目で私を見る臣くん。


そうですよ。

ヤキモチですよ。

櫻井臣サンにそんな感情があるかは、存じませんが……

あ~あ、

一度でも
妬かれてみたい
ヤキモチを


そんな感じで、上手くもなんともない一句を心の中で詠みあげた瞬間、


「妬いたかもね」


と、臣くんが一言。


そうかぁ~、櫻井臣サン、ついに妬いちゃったかぁ~ヤキモチ~……

ぼーっと、そんな事を考えて、


はっ。


と、するワタシ。


「お、臣くん……い、今、な、な、何て……?」


今、ちょっと、集中して聞いていなかったから、ちょっと、その、アレなんだけど……


今、何ておっしゃいました?


プルプルと震えながら、おそるおそる臣くんを見る。


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