愛し*愛しの旦那サマ。


「だから、妬いたって」

「な、何を……」

「幸代が元彼君と楽しそうに話しているとこ見て、妬いたって言ってるんだけど」


そう言って、クールな横目で私を見る臣くん。


何?

キキマチガーイ??

いや、私、聴力結構良いし。

じゃあ、じゃあ……

今の言葉は―…


「お、臣くん、ちゃんと本気で言ってる?」

「幸代は冗談だと思ってるの?」


ふーん、と臣くんが私を見る。


「だ、だってですね……」

「何?」


そんな会話をしながら、じりじりと近寄ってくる臣くん。


「お、臣くんも、や、やきもち……とか、その……やくものなのでしょうか……」


私は思わず、無意識に後ずさってしまう。


「俺が妬いたらダメなの?」


と、冷たい視線と一緒にそんな言葉を返してくる臣くん。


あまりにもその冷たい表情が色っぽすぎて、反射的に後ずさりしたあげくソファーからおちかけてしまいそうになる私。

そして、そんな私の腕を、


「危ないよ」


と、言って、掴む臣くん。


もう―…

幸代、(唐突ですが)KO負けです。



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