愛し*愛しの旦那サマ。


それから、仲良く夕飯を食べて、(鯛の姿造りの他に、ちらし寿司、お吸い物、アリ)お風呂に入り―…ちなみに、“一緒にお風呂”は臣くん拒否なので別々です。

片づけなどを済ませて、臣くんと一緒のタイミングになるように狙い、寝室へ。

灯りを消してベッドに入り、少ししたところで、


「ねぇ、ねぇ、臣くん」

「……何」

「藤枝さんってコ、可愛いの?」


再び、(しつこく)聴取開始。


「……」


また、その話題か的な臣くんの無言。


「クライアントって、若い女のヒトとかいたりするの?それともオバサン?」

「……」

「裁判所の女性職員って、美人さん多いの?」

「……」

「清掃のオバサンって……」

「おい」

「はい?」

「寝たいんだけど」

「……気になって寝れないんですけど」


だって、例え職場のこととはいえ、気になってしまう……

いや、むしろ、職場だからこそ気になる。職場は立派な出会いの場でしょう!?


「いい加減、口、塞ぐぞ」

「そんな強硬手段に出たって―…んっ……」


臣くんの口唇で、塞がれた私の口。



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