愛し*愛しの旦那サマ。

ご立腹気味の臣くんに、


「なんだか寝れなくて……スミマセン」


と、謝罪の言葉を述べながら、ベッド脇のスタンドライトを灯す。


「今、何時?」

「深夜一時半をまわりました……」

「お前、何時に寝室入った?」

「23時を過ぎた頃です……」

「ずっと、起きてたの?」

「ずーっと、起きてたのです」


ベッドに入って、いつもみたいに臣くんのことを考えながら、今日は夢でも会えるかなぁ、なんて思って目を閉じてたのに、寝れなくて、寝れなくて……

練れなくて!

それでも臣くんとの思い出をさかのぼりながら目を閉じていたら、もう運命のダイニングバーでの出会いまでにもさかのぼってしまって……

そんな時に、ぱっと、目を開けて隣りを見たら、かわいい顔して無防備に寝てる臣くんを発見してしまい……


「―…今に至るというワケなんです」


と、臣くん就寝中の私の動きを簡潔に述べてみる。


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