愛し*愛しの旦那サマ。


「お前、たまらなくウザイね」


そう、冷たい視線をビシビシとおくってくる臣くんに、


「だって……っていうか、臣くん、なんで私からキスしようとすると毎回よけるのっ?ずるいっ」


と、歯向かってみる。けど、


「じゃあ、お前もよけてみればいいだろ」


と、言われ、


「……」


返す言葉ナシ。

私にそんな勿体無いこと出来るわけナイ。


「あーあ、お前のせいで、俺まで目が覚めた」


そう溜め息をつく臣くんに、


「あのー、そこで一つ提案なんですが……」


と、挙手してみる。


「何だよ」


と、私を見る表情は、

また何かお前はとんでもないことを……

と、言わんばかり。


いや、さすがの私もこの状況でとんでも提案は(多分)致しません。


「DVDでもレンタルしに行きませんか?」

「は?今から?」

「ハイ。今日から臣くん休みだし……」


何だか急に、臣くんとレンタルショップに行きたくなった幸代であります。


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