愛し*愛しの旦那サマ。


肌荒れは、空気の乾燥のせい?

ん?

でも、なーんか、吹き出物……いや、大人ニキビがポツポツと……


鏡の中に映る自分を、思わず、まじまじと見てしまう。

これって、やっぱり臣くんが持って帰ったバレンタインチョコを全部食したことが原因かしら……

だって、どれだけ他の女のヒトの念がつまっていても、チョコに罪はないからね、

なーんて思って毎日コツコツ食べてたから……?


そんな感じで、鏡をじーっと見ていると、


「そんなに鏡見たって、見かけはかわんないんだよ。急げ」


鏡越しに、不機嫌な顔で私の背後に立つ臣くんと目が合う。


「置いてくぞ」

「急ぎますっ、急ぎますっ」


とりあえず、慌てて眉毛を完成させて、さっさと玄関へ向かってしまう臣くんの後を追った。



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