愛し*愛しの旦那サマ。
「臣くん、何か飲む?」
ダイニングテーブルに散らばらせてしまった、臣くんの写真とウェディングパンフレットを片付けながら尋ねる私。
「水でもつごうか?」
「ああ」
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して、グラスにそそぎ、ソファーにもたれかかる臣くんへと運ぶ。
臣くんは私の持つトレーからグラスを取ると半分ほど飲み、ソファー前のミニテーブルにグラスを置く。
「だいぶ飲んだの?」
「まぁ、普通に」
私もソファーに腰を下ろし、疲れの見える臣くんの顔を覗き込む。
臣くんって、お酒を飲んでも殆ど顔に出ないから、どの位の量を飲んで帰ってきたのか何時もわからない。
―…まぁ、間違っても過去の私みたいな無茶な飲み方はしないってのは確かだけど。
「お風呂、すぐに入るでしょ?」
「ああ」
「じゃあ、お湯加減、一応見てくるね」
そう言って、立ち上がろうかな、と思うと、
そっと。
臣くんの手が、私の腕を掴む。