愛し*愛しの旦那サマ。


「び……びっくりしたぁ……っ」

「それはこっちの台詞。いきなり叫ぶな。近所迷惑」

「シツレイシマシタ……」


既に普段着に着替えてしまっている臣くんに早速、ご指摘頂きました。

とりあえず、玄関ドアを閉めさせて頂きます……


「遅い」

「ゴメンナサイ……」

「近くのコンビニに行って帰るまで一時間もかかる?」


やばいです。

臣くん、やっぱり空腹で、ご機嫌損ねてるように見えます……


「あ、あのですね……色々と……なんていうか……」


イキナリ秘書藤枝に捕まって、喫茶店へ連行されて、臣くんへの気持ちがセーブ出来なくなるかもしれません、なんて言われたから、こっちもせめて一言言ってやりたくて、臣くんの素敵さを理解しているのは妻である幸代です宣言をしてきました、

と、

そんな一連のやりとりを簡潔にまとめようと模索する。

けど、上手い具合に凝縮してくれるような言葉が見つからず、


「スミマセン……」


再び、謝罪の言葉……


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