愛し*愛しの旦那サマ。
そして、時刻は―…
あと二十分程で午前零時をまわるという時間帯。
夫不在の真夜中の自宅に、夫の友人といる私―…
はい。
今、昼ドラ的なイケナイ展開を想像した方、
安心してください。
「もぉー、塚本、飲みすぎー。泥酔しても私は面倒見ないわよ」
理沙子さんもご一緒です……
決して、二人きりのチョメチョメ展開ではございません。
というか、どんなことが起ころうとも、幸代の心は臣くん一筋、オンリーユーなので。ご安心を。
そして、肝心の幸代の愛する臣くんはというと。
きっと今頃、ゴールデンウィークだろうと営業中の繁華街の飲み屋に……
ちなみに、本日は会社の飲み会でも、友人との飲み会でもありません。
今回の臣くん飲み屋連れ出しの実行者は―…
我が実父。
佐藤貫一、五十二歳……!