愛し*愛しの旦那サマ。
「やだっ!やめてよっ!臣くんにそんな気はないんだからっ!」
「どうなの~?、実際~」
「あるわけないだろうが。アホらしい」
「あはは~、やっぱり~?俺も臣を信じてた~」
そんな会話をしながら、ソファーに座る臣くんの隣りにさりげなく近づき、肩に腕をまわす塚本。
くやしいけど、麗しいルックス同士、ある意味、画になるからやめてぇ~っ……!(心ノ叫ビ)
「おい、あまり言うと、幸代が本気にするだろうが」
「何、何~、やっぱり、幸代ちゃんに疑われたくないってやつ~?」
「……黙れ、塚本」
「あはは~、わるい、わるい、幸代ちゃんの反応が面白いからつい~」
そんな臣くんと塚本の会話を聞きながら、
ヤダ、臣くんったら、私に疑われたくないのネ……
と、さっきの心の叫びから一転、密かな悦びに浸るワタシ。
そんな感じで、こっそり、ニンマリしていると、
「塚本、時間も時間だし、そろそろ帰るよ」
と、再び、理沙子が塚本に声をかける。