愛し*愛しの旦那サマ。

塚本がタクシーを呼び、数分後。


「じゃあ、幸代ちゃん、臣、本日は、っていっても、日付変わってるけど、とりあえず突然おじゃましました~」

「幸代、臣くん、おじゃましましたー。またねー。ほら、塚本、さっさと帰るよ」


臣くん不在時の(理沙子ハイイトシテ)突然の来客は帰っていった……




さて。

ダイニングテーブルの上をちゃっちゃと片付けてしまいましょうか。


そう思って、空き缶やゴミ屑を大きなトレーへとのせはじめる。


が。


実父、貫一と臣くんの今までの行動が気になる私。


「ねぇ、臣くん……飲み屋街での行動を簡潔にで構わないので、ご報告していただけますか……?」


早速、聞いてみちゃう私です……


「食って、飲んで、食った」

「そうですか……って、臣くんっ!簡潔すぎっ!もうちょっと具体的にっ!」

「……お前の親父さんと会って、焼肉食べて、飲みに行って、蕎麦食って、親父さんをホテルに送り届けてタクシー拾って帰ってきた」

「ソウデスカ……父さん、元気してた?っていうか、酔っ払ったりしてた?」

「元気に酔っ払ってたけど」

「お、臣くんに迷惑かけたりはしてない、よね?」

「ああ」


ソウデスカ……


愛する父の様子も聞けたところで、


「で、どうでしたか?同伴とクラブは……」


ついでに、聞いておきます。ええ、ついでに。


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