愛し*愛しの旦那サマ。

けど、そこには相変わらずポーカーフェイスな臣くんがいて、だけど、


「……んっ」


そんな表情とは裏腹に、甘く濃厚なキスを何度もくれる。

そして、真っ直ぐに私を見て、


「離したくなくなる、から」


何時だって、冷たくて、

だけど、甘い……

そんな目線と言葉をくれる臣くんに私はね、何時だって溺れてる。


「……そんなこと言われたら、ちょっとのことでも、ますます離れ難くなっちゃいますけど」

「それはそれで困るけど」

「何ソレ、ヒドイんですけど……」

「冗談だよ」

「この雰囲気で言わないで下さい……」


ちょっとした意地悪な言葉に、少しイジけた素振りをしながら、臣くんの胸に顔を埋めてしまう私。

そんな私の髪を撫でて、


「お前はそれでいいんだよ」


ぎゅっと抱きしめてくれる臣くん。


時々しか聞けない甘い言葉達だけど、その分、そんな臣くんの一言一言が、私はとても嬉しかったりするの。



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