愛し*愛しの旦那サマ。

そして、飲み会開始から一時間ほど経った頃、理沙子の男友達の携帯が鳴った。どうやら、まだ来ていない一人が店に着いたみたい。


「今から来るヤツ、すっげーイケメンでモテるから!」


理沙子の男友達がそう言ったけど、

あたしには、今この日本酒さんのほ~が、どんなラスボス的なイケメンよりも魅力的でちゅよ~って感じ。


ガラッと、個室の扉が開く。すっげーイケメン登場した様子。と、その瞬間、他の女子二人が瞳をキラキラさせて色めきたったのがわかった。

あのクールな理沙子でさえ、「お~」という表情をしていたくらい。

どれどれ~、ちょっくら日本酒さんとどっちが魅力的かダーク幸代が拝見してさしあげよ~じゃないの~

そう思って、私も遅れてきたすっげーイケメンに視線を向けた。


ド、ドンピシャッ……!


私のハートが強い衝撃を受けた。

今日の目当は酒!フォーリンラブ的なことでハートを動かす準備体操をしていなかったから、その衝撃は凄まじく私を痺れさせた。


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