愛し*愛しの旦那サマ。
目が覚める、けれども―…
とりあえず目はまだ閉じたままで、
「はぁ~…っ、臣くん、今日も朝からっていうか二十四時間ずーっと素敵……」
彼女お得意の独り言や、
「そうだっ、今日は幸代の目覚ましヴォイスの代わりに、ほっぺたツンで起こしちゃおうかなぁ~ふふっ」
鬱陶しい行動をしばらく黙認し、
「……」
そろそろくるのか……と、察すると同時に、
「う゛っ……」
やっと、俺は目を開ける。
「おみ゛くん、ほっぺだ摘まむなんて、ヒドイっ……」
それが、毎朝の恒例になってしまっている。
「気持ちよく寝てる人間の頬を突付いて来るヤツに言われたくない」
「失礼シマシタ……」
「もう八時?」
「うん。今日の天気は快晴ですよ~」
「あっ、そ」
まぁ、確かに、朝から彼女の言動は鬱陶しいものがあるけれども、目が覚めて直ぐに起床するタイプではない俺からしては、ある意味ちょうど良い目覚ましになってはいる。