愛し*愛しの旦那サマ。


臣くんは、ベッドの端っこに座って何故かとても不機嫌そうな表情で私の事を見ていらっしゃる……


ちょっと待てよ……もしかして、あたし―…!!


そこまで考えた瞬間、


「言っとくけど、違うから」


という言葉が思考を遮る。


「え?」


思わず、間抜けな声を出して聞いてしまう。


「確かに、ここはそーゆー場所だけど、あんたが今想像したような事は一切ないから」


とりあえず……私が想像しかけたような行為は無いってことらしい。


じゃあ、なぜ私とあなたはこんな場所にいるのでしょう??


「あ、あの、どういう……」


説明を求めようとするも、


「隣の漫画喫茶であんたの友達が待ってるから、友達に聞いて」


臣くんはそう言うと、私の着ていたワンピースとコートを指差して、


「服はそこにあるから、さっさと着替えて友達に連絡したほうがいいよ」


と、立ち上がってしまう。


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