愛し*愛しの旦那サマ。
振り絞るような声で名前を呼ばれる度に、もっと深く繋がっていたいと思う。
今まで見せたことの無い別の表情を瞳に映し続ける程に、もっとずっと、そんな彼女を眺めていたいと思う。
「臣く、ん……っ」
と、彼女が俺の名前を口にする。
もう、そんな表情で、声で、俺以外の男の名前を呼ばせたくない。
今まで感じたことの無い、独占欲にも気付く。
彼女といると、気付くことばかり、だ。
出会ってからの一年半という期間に彼女が見せてくれた笑顔、伝えてくれた言葉―…それら全てが気付かないうちに、確実に俺の心に響いていた。
気付いた時には、彼女に溺れきっている。
それは結婚した今でも変わらない。
相変わらず俺は彼女に溺れている。