愛し*愛しの旦那サマ。

今日も早くから起床し、

朝から出かけて、少しアルコールも入った彼女。

疲れているだろう、と、分かりきっているのに、彼女に触れたくて仕方がない。


「荷物、置いて」

「んっ……」


口唇、頬、瞼、耳朶―…

何度もキスを受けながら、持っていた荷物を力抜ける様に床に置く彼女。

普段とはまた違う彼女の姿と、微かに残るフレグランスの香りが一層、心を挑発する。


駄目だな。

今夜は何時も以上に抑えられそうに無い。


それから一度、そっと距離を取り、幸代の瞳を見る。

アルコールのせいなのか、俺のせいなのか、潤んだ瞳、薄桃色に染まる頬、熱を帯びていく肌―…

平常心なんて既に崩れてる。

少しでも冷静を取り戻そうと、足掻く自分もいるが、


「このまま、抱きたいんだけど」


彼女の前なら、それも本望だ。


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