愛し*愛しの旦那サマ。
「ねぇねぇ、おねーちゃん。今日のブーケってこれー?」
今度は、なぜかウェディングブーケに興味を示す幸江。
「そうだけど……」
もしや、この娘ったらブーケを狙って……?
なんて思っていると、
何時の間にか取り出した、青いリボンをブーケの持ち手に結び始める幸江。
「何してんの……?」
「えー?私、学生でご祝儀そんなに出せないから代わりにー」
「……」
なぜ、それが青いリボン??(シカモ、目立タナイ場所ニ)
「アンタって、ほんと、昔から謎の言動が多いよね……」
「はぁ?おねーちゃんの近年のヘンタイへの進化ぶりに比べればかわいいもんなんですけどー。ヘンタイすぎて臣くんに愛想つかされないよーに気をつけたほうがいーよ」
「……」
本当に相変わらずな幸江……!
だけれども―…
「あ~、私も将来、おねーちゃんみたいな可愛いお嫁さんになりたーい」
そんな言葉をこっそり言いながら部屋を出て行く幸江。
素直なんだか、素直じゃないんだか……
そんな事を思いながら幸江が出て行ったドアを見ていると、
「幸代」
と、お母さんに呼ばれる。