愛し*愛しの旦那サマ。
天敵来る
臣くんとの出会いと馴れ初めを思い返しながら優雅なティータイムを過ごした私。その後は洗濯をしたり、夕食の準備をしたりして、のんびりとした時間を過ごしていた。
すると、携帯から“愛が~”が鳴り出す。
臣くんからの着信……!!
瞬時に反応すると、夕食準備を中断して慌てて携帯をとる。
「も、もしもしもし」
思わず、“もし”の回数が一個多くなる。臣くんは、というと、
『今夜だけど―…』
と、そんなことに突っ込んでくれる筈もなく、用件を言い始める。
「こ、今夜?」
今夜、一体、何でしょう??そう思いながら、話を聞いていると、
『あぁ今夜、塚本が家に来るから』
臣くんの口から出た“塚本”という言葉。私は思わずカッと目を見開いてしまう。
「つ、塚本……」
『そう塚本。仕事終わってから一緒にそっちに行くことになってるから。一応、お前に連絡しておこうと思って』
それだけ言うと、臣くんは『じゃあな』と、携帯をさっさと切ってしまった。