愛し*愛しの旦那サマ。

う~ん……と、考えながら臣くんの隣りにピトッとくっついて、臣くんの腕に自分の腕をからませる。

今したいことをちょっと考えたけど、とりあえず今はお隣にいる大好きな臣くんと腕を組んで歩きたい~ということで、臣くんの腕を拝借拝借~。


「臣くん、あったかいね~」

「……俺はまだ寒い」


寒い、と言いながらも背中を丸めることもなく、姿勢正しく歩く臣くん。


「もうすぐ幸代の愛であったまるヨ」

「……そんなんで暖まれば世の中暖房器具なんていらないだろ」


ごもっともな返しをしてくる臣くん。


「でも、臣くんの愛があれば雪山に放りだされても生き抜ける自信アルヨ」

「お前の場合は現実にやってのけそうなのが凄いな」


たまに私を褒めてくれる臣くん。

臣くんの愛があれば、たとえ火の中雪の中水の中!


「じゃあ、臣くん、デパートにでも入ってぶらぶらしたい」

「何か買うの?」

「ううん。まだまだ臣くんと腕組んで歩きたいから、次はデパートぶらぶらバージョンで」

「……」


呆れた顔をしながらも、付き合ってくれる臣くん。


< 82 / 498 >

この作品をシェア

pagetop