愛し*愛しの旦那サマ。


「臣くん、本日の夕食の感想をドウゾ」


チキンの丸焼きは今回初チャレンジだし、感想聞いとかなきゃね!


「……昨日の夜中」

「昨日の夜中?」

「鶏の腹の中に色々詰めてる幸代が面白かった」


チキンを切りながら、無表情な顔で“面白かった”と感想を述べてくれる臣くん。

そっか。昨晩、臣くん疲れて爆睡しちゃってるのかと思ったら、起きてキッチンを覗いていてくれたんだね……

って、


ち   がー   う!!


「そうじゃなくて!料理の感想!美味しかったとか、まずかったとか!あ、でもかなり時間かけたから辛口は却下で!」


ブンブン、と首を振って臣くんに言うと、


「……美味しいよ」


の一言。

ハイ。

☆三つ頂きました~!!言ってないけど伝わるの~!


「ホント?美味しい?」

「美味しい。そして、お前が鶏丸々一羽扱ってる図は面白い」

「ホ、ホント?」


よくわかんないけど、嬉しい幸代。


「臣くんがそんなに好評価してくれるなら、さっそくニワトリでも飼育はじめよっか!?」

「……ばーか」

「えっ?」


ナニカ今、ぼそっとキコエタ気ガ。


「……いや、何でもない」

「?そう??」


臣くんが褒めてくれたということで、とりあえず、チキンさんに感謝しておこう。(アリガトウチキンサン)


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