アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
『気味悪い俺となんかじゃ、結婚してくれないか』


『違う、違うの!本当なのかなって』


『俺のご主人様だったんだもんな。
 毎日、毎日、俺傍にいたから』


『うん、力也が飼い猫の「カズ」だったもの。
 だから、100回いいことして、人間になれたんだね』


『俺にとって、陽菜はご主人だったけど、猫の俺が恋したのは、
 人間だった陽菜。だから、神様に願って』


100秒だけ、人間の姿にして貰って。


愛している人に、100回いいことをすること。


そしたら、人間にしてくれると。


『猫の神様のおかげなんだ』


『そう、だから100回。
 あうたびに、こっそり好きと言ってた』


『2年も姿消して、また戻ってきてくれた』


『100秒じゃなくて、ずっと』


『陽菜の傍に、いつでもいるから』


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