アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
「そっかー、4歳と8ヶ月なんだ。
 おねーさんと、12歳違うね」

『そうなんだ、えへへ。
 おねーさん、温かい、ぎゅ!』


プティ・アレキンが嬉しそうに、抱き返してきた。


おねーさん、温かいし、いい匂いがして、落ち着く。


お母さんとは、違った温かい。


ずるいよ、桜子ちゃーんに抱きついて。


アレキンを折角、素直なプティにしたのに、

私の計画が、昔を懐かしみタイのデスヨ。


「さあ、アレキン。お父さんの所にも、オイデ。
 さあ、さあ、さあ、さ『いやだもん!』」


「NOooooーー!!!!
 素直な、アレキン・・・。ドウシテ、デスカ!?」

「アレキン、お父さんが、寂しいって。
 だから、行ってあげて。お願い」


アレキンは、首を横にブンブンと、嫌がっている。


『いやだもん、おねーさんが、いいんだもん。
 お父さん、何か臭い匂いがするし、
 変な格好してるから絶対に、いやだ!』


さくらこおねーさんから、離れないもん。


今のお父さんは、僕のお父さんじゃないみたい。


喋り方、へんだもん。




< 132 / 174 >

この作品をシェア

pagetop