アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
「プティ・アレキン。お父さんのこと、好きデスカ?
 好きです、ヨネ。
 昔はそう言ってクレテタから、ソウダヨネ」


嘘デス、4歳の頃のアレキンは、


お父さんー、お父さん、と私が家に居る時はいつも、


子がものように、私の後ろをついて来て、

離れなかったノニ。ナゼ、デスカ。



『お父さんは、いつも、僕と遊んでくれないから。
 さくらこおねーさんがいるから、
 沢山、遊んで貰えるもん』


「昔から仕事が忙しいから、遊んであげられなかった。
 そうですよね、お父さん」

「桜子ちゃーんまで、お父さんのこと嫌いに、ナッタノ?
 お父さんは、お父さんは・・・」


ボタボタボタ。水が、涙が、流れています。

アレキンと桜子ちゃーんまで、反抗期。


シュタインが大粒の涙を流して、泣き初めてしまった。 
 
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