アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
まあ、ここら辺のスーパーに、トリュフなんて売ってないから。


だから、入れることないし、入れません。


高級スーパーにもないよ。きのこのトリュフ。



「じゃあ、じゃがいも沢山とほうれん草入れるね。
 楽しみにしててね」


『うん!さくらこおねーさんの料理。
 僕、初めて食べる、気がするんだけど?』


あ、そうだ。プティ・アレキンになってるから、

16歳のお兄さんの記憶が、ないんだ。


「そんな訳ないじゃない、アレキン。
 いつも私がご飯作ってるんだよ、忘れたの?」


『そうだった、よね?いつもどおりだよね』


「そうそう、いつも通りだよー。
 じゃあ、今から買い物に行ってくるから。
 大人しくしててね、アレキン」


『うん、ロマノシュ語の勉強してるから!』


ロマノシュ語?まあ、いいや。

本人は勉強して、待っていてくれるって言ってるし。


また、スーパーへ買い物に行きますか。
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