アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
さってと、アレキンお兄さんはどうしているかというと・・・。


『うーん、限定系活用熟語がわかんないな・・・』


お風呂から上がって、自室で本(ロマノシュ語)を読んでいました。

ほかほかの出来立てのゆでだこみたいに。


『デッムテル・・。そうだ、桜子おねーさんと約束してたんだ!』


小さい頃のアレキンは、本当に語学勉強大好きだったために、よくご飯を食べ忘れていた子です。


がちゃがちゃと、硬い厳重な箱の中から望遠鏡を取り出す。慣れた手つきで次々と組み立てていく、プティ・アレキン。



望遠鏡は用意できたてるし、桜子おねーさんを呼びにいこう。


アレキンは扉を開けて、2階から降りていきました。


桜子はというと、洗濯物を取り込んでいました。お昼に取り込め無かった模様。


『桜子おねーーーさーーーん。準備できたよー』


「あらま、アレキン大きな声で叫んじゃ駄目でしょ。夜も遅いから。近所迷惑だよ?」

『ごめんなさい、でも約束。守ってよね』


天体観測のことか。ふふ、本当に子供だな。というより、今だけは4歳だった今は。
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