アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
「なんですか、
 玉子焼きは甘くて当然じゃないですか!
 嫌なら、食べなければいいです」

「玉子焼きが甘い、砂糖入りなんて邪道じゃ」


「小麦粉入れたら、ケーキやぞ。パンケーキや!
 普通、だしを入れるもんや!」


「砂糖を入れるのは、
 ここでは当たり前のことです!」

「違う、関西で玉子焼きいうたら、
 出しまき卵。
 だし、がはいってこそ
 本当の玉子焼きやゆうとるやろが!」


「なんですって、いい加減にしてください。
 人の作った料理が嫌なら、食べなくて結構。
 もう、私が変わりに食べます。
 折角作ったものを、粗末に出来ませんから」


「勝手にしろや!フン」


義理兄は、そういうと一度食べかけたちらし寿司を残して、

自室へと戻ったようだ。


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