アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
義理父さんの手には、どろどろと動く物体があった。


「はい、クライ君です。むよむよーんなんだよ。
 これ、すんごいんダヨ!」

むよむよーーんとした、緑色のスライム。


動いている、そう、ホラー映画にでてきそうな。


スライムというより、ゾンビみたい。


「きゃーーーー!!!
 義理兄が溶けてる。義理父さん・・・。
 貴方は実の息子を。手にかけたんですか?」


義理兄が、義理兄さんが溶けています。


目とか、もう想像するととんでもないことになるので、


でも、どうして義理父さん・・・・。



桜子の反応に、ハーーソウデッカ。と一言。


「ふーーーん、桜子ちゃーんの天敵はアレキンですカ。
 なるほど、息子嫌いですか?」


「き、嫌いではないですけど。ただ、苦手なだけです。
 人のことを、小さいとかチビとか・・・。
 妹に対していう言葉ですか!?普通」


突然むよむよがまた、うねりだした。


みょむよん、みょんむよん



「また動いてる。なんで今度は」


むよん、パーーーン!


 
< 27 / 174 >

この作品をシェア

pagetop