アレキン義理兄と桜子の一ヶ月【短編】
「あら、私のことかしら?貴方は、誰かしら。
 ・・・・私は、江藤 マリア」

「江藤はん、ですか。
 あの、職員室へはどうやったらいけますか?」


外国人、ハーフかしら。あの、鼻筋。

「あの、貴方はもしや帰国子女なのかしら?」

「え、俺はそうやけど。一応。
 時間ないから、ささっと教えてくれませんか?江藤さん」



 素敵な貴方は、もしや・・・


「貴方様の、お名前を教えていただけませんか? 
 いいえ、お名前は何とおっしゃりかすか?!」

「アレキサンダー・・・・。すんません長いから。
 これ、あげるさかいに、堪忍して」


アレキサンダーは、何処からかメモを取り出して、


自分の名前をサラサラっと書いた。

そのメモを、江藤に渡した。


「アレキサンダー様・・・。素敵な。
 職員室へは、私も一緒にご案内いたします」


江藤マリア、この人なんか顔赤いけど。

風邪でも、ひいてるんやろか?


一時停止、な江藤は、はっとした。

「では、こちらです」

「ほんまかいな!
 じゃあ、道案内よろしゅう、頼みます」
< 50 / 174 >

この作品をシェア

pagetop