復讐神



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「へえ。すごいねえ!」



幽霊もいいなあ。



僕も幽霊になっちゃいたいなっ







あ、そうだ、準備しなきゃ。



ていうかまず、ここで乗り込んだのが僕ってバレたら、全然面白くない。



だから、顔が見えないようにして…



「…んー、ねえみお、このパーカーでいい?」



そういって、僕はクルリと一回転する。



黒の膝までのパーカーで、下に着てるのは、制服。



もちろん学校のね。




このバレるかバレないかのスリルがたまんないんだよねえ。



「はいっカッコいいですよ!…でもひとつ、カラコンをとったらどうですか?」









なんで僕がカラコンしてるって分かったの?



…僕の裸眼は、赤い。




だから、いつもは黒いカラコンをいれてる。




「わたしは、なんでもわかりますから!」



「…ふうん。じゃあ一応とっていく♪」




そういって、カラコンをとると、




鏡にうつっている自分が、




すごく懐かしかった。




これが、僕の本来の姿。



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