太陽が昇らない街

彼女という存在






『・・・・あさん、お母さん!やめて、お願い!私を置いていかないで!!』


いつもそこで目を覚ます。


またくだらない夢を見てしまった。



「お母さんだって・・・ばかみたい」


彼女は自嘲する。




人の温もりを忘れてどれくらい経ったのだろうか。



恋しいなんて思わない。


求められたいなんて思わない。



私なんて、生まれてこなければ良かったのに。







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