太陽が昇らない街
彼女は鈍器をかわし、振り向く。
そしてゆっくりと立ち上がり、無表情で敵を見つめた。
反撃する気もない、といった面持ちだ。
「お、おまえが化け物だな!!そうなんだな!」
彼は恐怖で足がすくみながらも、声を上げる。
両手で剣を握りしめて構えているが、とても慣れているとは思えない。
「・・・そう、言われているようだな」
そう言って街を見つめる彼女。
「早く街を元に戻してくれよ!俺たちはいつまでこうして暗闇で過ごさなきゃならないんだよ!俺たちがなんかしたのか!?」
「別に私は何もしていない」
息巻く街人と、生気のない彼女。