そして少女は兵器を知る
お祖父様と、私。
そしてローズマリー。
「ミリアリア」
「はい」
「ミリアリア」
「はい、お祖父様」
やり取りを繰り返す。
「ミリアリア」
屋敷の庭は、豪奢……そのすべてが、私のためだとお祖父様は言う。
「はい。お祖父様」
庭の噴水……私に潤いを与えるものだと、お祖父様は言う。
「ミリアリア」
青々しい芝、なめらかに整えられた生け垣……私に生を見せるためだと、お祖父様は言う。
「ミリアリア」
「はい」
「…………いいや。なんでもないよ」
繰り返して、毎晩、結局お祖父様は、そう最後に濁すのだ。
不快感は、なぜかない。
いや、むしろ、なにも感じない。
彼は私を呼び、私は応え、また彼は私を呼び、私はまた応える。
そればかり。
しかしなぜだ?
たったそれだけの行為、事実の繰り返しに、些細な満足感を得るのは……?
知識も答えを出してくれない、それは不思議なものだった。
そしてローズマリー。
「ミリアリア」
「はい」
「ミリアリア」
「はい、お祖父様」
やり取りを繰り返す。
「ミリアリア」
屋敷の庭は、豪奢……そのすべてが、私のためだとお祖父様は言う。
「はい。お祖父様」
庭の噴水……私に潤いを与えるものだと、お祖父様は言う。
「ミリアリア」
青々しい芝、なめらかに整えられた生け垣……私に生を見せるためだと、お祖父様は言う。
「ミリアリア」
「はい」
「…………いいや。なんでもないよ」
繰り返して、毎晩、結局お祖父様は、そう最後に濁すのだ。
不快感は、なぜかない。
いや、むしろ、なにも感じない。
彼は私を呼び、私は応え、また彼は私を呼び、私はまた応える。
そればかり。
しかしなぜだ?
たったそれだけの行為、事実の繰り返しに、些細な満足感を得るのは……?
知識も答えを出してくれない、それは不思議なものだった。