そして少女は兵器を知る

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「プロフェッサー」

「あん?」

「可能性の話をしても、よろしいですか?」

「お、なんだ。俺の好きな話題じゃねぇか。遠慮すんな。どんな可能性だ?」

「はいあの……万が一ですが、0がもし8の存在に共鳴しているとしたら」

「やめだ」

「っ、プロフェッサー!!」

「その可能性の話はなしだ! いいか? 俺達ゃ仕事をした。その報酬があの素体だ!! 自分のやり遂げた仕事を振り返るんじゃねぇ!!」

「ですがっ!!」

「黙れッッ! 0が怖ぇなら、お前は研究から降りろ。研究はな、心を売りさばく覚悟がいんだよ。そして心を売りさばいたなら、いちいち怖じ気づくんじゃねぇ」

「ですが……この関連性の否定は……」

「はんっ。んなもん、否定はしとらん。それでも、0が怖くて科学者なんぞやってられっか。覚悟がねぇなら失せろ。覚悟があんならとっとと観察に戻れ」

「……はい。プロフェッサー……」



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