そして少女は兵器を知る
世界は赤が押し潰し、
「っぎゃああああ!?」
丸めくるみ、
「ぉごあああ――!?」
覆い飲み、
「ああああああ――!?」
すべて、枯れ果てる。
人間が、蒸発する。
木々の緑が、
地の茶色が、
生のぬくもりが、
すべて森を包む赤い霧によって吸収される。
体を飛び出し、死をも飲み下すほど巨大な私の意識物体。
血の世界が、すべて。すべて。
「は……ぁ、ぅ、はぁ、あ、あ……」
集束していく霧は、私へと帰依する。
搾取し、集められた霧は私の糧になり、
「ぁ、――あ、ん、は、ぁ、ぁ……」
その熱気と力に、酔いしれた。
そして霧がすべて消えた時、森は消失し、真っ白い灰の砂漠が広がっていた。
生を略奪され、砕け散った、存在のかす。
広い広い円形砂漠に、私はただぽつねんと赤く、いた。
いつかのように、白い世界に、赤い点がひとり。
いついついつの間に間にか。
どくん、
どくん、
「私……生きて、る」
と体は力を取り戻し、新しい脈動さえ、自覚していた。
本能と知識が、教えてくれる。
これが、私の存在を肯定するための、力だと。
「っぎゃああああ!?」
丸めくるみ、
「ぉごあああ――!?」
覆い飲み、
「ああああああ――!?」
すべて、枯れ果てる。
人間が、蒸発する。
木々の緑が、
地の茶色が、
生のぬくもりが、
すべて森を包む赤い霧によって吸収される。
体を飛び出し、死をも飲み下すほど巨大な私の意識物体。
血の世界が、すべて。すべて。
「は……ぁ、ぅ、はぁ、あ、あ……」
集束していく霧は、私へと帰依する。
搾取し、集められた霧は私の糧になり、
「ぁ、――あ、ん、は、ぁ、ぁ……」
その熱気と力に、酔いしれた。
そして霧がすべて消えた時、森は消失し、真っ白い灰の砂漠が広がっていた。
生を略奪され、砕け散った、存在のかす。
広い広い円形砂漠に、私はただぽつねんと赤く、いた。
いつかのように、白い世界に、赤い点がひとり。
いついついつの間に間にか。
どくん、
どくん、
「私……生きて、る」
と体は力を取り戻し、新しい脈動さえ、自覚していた。
本能と知識が、教えてくれる。
これが、私の存在を肯定するための、力だと。