そして少女は兵器を知る
そして私は訊いた。

「お前――なに、もの……?」

あのケースで出逢ったどの私より、

そして今、新たな自分を自覚できた私より、

さらに完成かつ洗練された存在感の彼女は、

「私?」

穏やかに、和やかに、お祖父様のように優しく、笑んだ。

「私はアナタの素体である、0――ミリアリア」

それは私の本能が拒絶するすべての象徴であり、

私の知識が求める至高の存在だった――。
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