そして少女は兵器を知る
だれかが、そうして安堵と共に銃口を下ろした時――
「悪いこと、ダメ」
男ばかりの集団であるど真ん中で、か細く、かわいらしい少女の声が、した。
と同時に、
「ぅあ、あがぁぁぁぁ!?」
少女に一番近い男が、悲鳴をあげた。
その顔が、体が、見る見るうちに乾き、細くなり、圧縮される。
やがてカラカラに乾き、男の体だったものは夜風に乗って霧散した。
そしてそこに、少女がいた。
赤く長い髪と瞳に、月光のようにあまりにも白い肌、宵に溶け込む真っ黒なワンピース、可憐にして純朴そうな少女は、しかし、すさまじく無表情。
「スカー、レット……!」
この、突然現れた存在を前に、集団をまとめる男が叫ぶ。
「撃て! 撃てぇっ!!」
言われるまでもないとばかりに、集団の銃が再び、火花を散らした。
「悪いこと、ダメ」
男ばかりの集団であるど真ん中で、か細く、かわいらしい少女の声が、した。
と同時に、
「ぅあ、あがぁぁぁぁ!?」
少女に一番近い男が、悲鳴をあげた。
その顔が、体が、見る見るうちに乾き、細くなり、圧縮される。
やがてカラカラに乾き、男の体だったものは夜風に乗って霧散した。
そしてそこに、少女がいた。
赤く長い髪と瞳に、月光のようにあまりにも白い肌、宵に溶け込む真っ黒なワンピース、可憐にして純朴そうな少女は、しかし、すさまじく無表情。
「スカー、レット……!」
この、突然現れた存在を前に、集団をまとめる男が叫ぶ。
「撃て! 撃てぇっ!!」
言われるまでもないとばかりに、集団の銃が再び、火花を散らした。