襲撃プロポーズ-二度目の求婚-




晴宗には自信があった。

決して彼女と自分の血を絶やさない自信が。


理由なんて簡単だ。

晴宗は久保姫を愛している。ただ、それだけで十分だった。

それこそが何より重要だと思っていた。


晴宗は決めていたのだ。

彼女の輿入れを襲撃すると決めたあの日。

例えこの先誰が敵になろうとも、どんな壁が立ちはだかろうとも。

久保姫を愛していくと己に誓った。




「俺は一生お前を愛している自信があるし、お前に愛される努力は惜しまない」




その言葉とともに、ぐらりと久保姫の体が揺れる。


トンと背中に軽い衝撃を感じ、気付けば視界には天井と晴宗の姿だけ。




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