襲撃プロポーズ-二度目の求婚-
(侮ってもらっては、困ります)
晴宗もまた知らないのだ。
久保姫が抱く痛いほど熱い恋心を。
憧れた人が、会えないと思っていた人が迎えに来てくれたとき。
あの時初めて本当のお姫様になれた気がした。
こんな幸せ二度とないと思った。
この日の本で一番の幸福者だと思った。
あの瞬間から久保姫は決めていたのだ。
この人だけをどこまでも愛していくと。
その想いをどうにか伝えたくて。少しでも知ってほしくて。
久保姫は左手をそっと晴宗に伸ばす。
そしてその頬に触れた。
「わ、私だって!一生、ずっと晴宗様を愛している自信があります!」