襲撃プロポーズ-二度目の求婚-
そしてその原因を探るべくこの部屋に足を踏み入れたのだ。
(これは、相当…)
そして入るや否や、本能的にまずいと感じた。
輿入れ以来見たことのない妻の不機嫌な背中。
それに冷や汗が流れる。
しかし何故彼女がここまで機嫌を損ねているのか。
その理由が晴宗にはわからなかった。
家臣たちが何か無礼をしたのかとも思ったが、あの焦った様子からするとそうではないのだろう。
「どうしたんだ?皆が怖がっていたぞ」
わからないことは聞くが早し。問題は早く解決すべし。
それが伊達晴宗という男である。
回りくどいことは好きではない。