年俸1360万円!?~私が手にしたデビューの切符




「おかえりなさい」



私の実家のそばに引っ越してきた真二を、たまにこうして夕飯を作ったりして待ってみる。



それは



寮の……あのマンションの存在を知ってる私と付き合う事を認めた時に事務所が出した条件。



寮から引っ越す事。



そして、契約書通り……絶対に口外しない事。



もちろん私だってあのマンションに入るのは抵抗がある。



おばちゃんにはもう一度会いたいけどね♪



「ナギサもここに住んじゃえばいいじゃん!!」



「まだダメだってば」



テレビの上ではピースサインをした京一郎君の笑顔が揺れる。



手術は、先日無事に成功したんだって。



< 200 / 207 >

この作品をシェア

pagetop