Sweet kiss
たった、あれだけのこと。
でも、それから古澤くんは、あたしに話しかけてくれるようになった。
たくさんの女の子が声をかけても、うるさい、黙れ、で終わるのに、あたしには、話しかけてくれる。ねぇ、自惚れていいかな?
古澤くんは、あたしのこと見てくれてるんだって。
「見てくなら、見てけば?委員長がいたら…し。」
?よく聞こえなくて、もう一度って聞き返す。
「べ、別になんでもねーよ!てか、ぼーっとしてんなよ?また、ボールが当たっても知らねぇからな。」
あたしはその言葉に少し笑って、大丈夫って返した。
彼は安心したように、練習に戻って行く。